北海道で科学を考える、leafs

科学について、学び、伝え、見せる。北海道を拠点に活動する、学生科学コミュニケーションユニット、leafsのブログです。

「役に立つか」は良い問いか②

こんにちは、くちまちです。

 

自然科学や科目としての理科・数学は、

「役に立つのか」と言われることが

しばしばあります。

しかし「理科は役に立つか」という問いは

そもそも良い問いなのでしょうか?

 

自然科学を専攻していると、

「四則演算ができれば生きていける」

三角関数を知っていて何になる」

というメッセージを受け取ることがあります。

 

四則演算だけを知っているのであれば、

四則演算しかしらない世界を生きるだけです。

三角関数を知らなければ、

三角関数をしらない世界を生きるだけです。

 

知っているから役立てることができるのであり、

知識や道具そのものによって

役に立つかどうかが

決まっているわけではありません。

 

よって、「役に立つか」という問いへの答えは

「まず、理科や数学そのものには

 役に立つ・立たないという性質はない。

 知っている人は役立てることができる。

 そうでない人は役立てることができない。」

となります。

 

とはいっても、世の中で生活するには

衣食住を満たせれば良いので、

確かに四則演算がわかれば

三角関数など要らないかもしれません。

 

しかしそれは役立てる必要がない、という

状況の説明にはなっていますが、

理科や数学が役に立たないという

ことにはなりません。

 

使い方次第なのです。

 

なので、

数学や理科の勉強をするときには

「役に立つのか」ではなく

「自分はそれを役立てるのか」

と問うてみてはいかがでしょうか。

 

研究室のデスクから、

くちまちでした。